事業再構築補助金の補助対象となる経費は、公募要領において厳格に規定されています。また、補助対象経費に加えて、補助対象とならないこともまた明記されています。

補助対象とならない経費一覧

公募要領では、「補助対象経費全般にわたる留意事項」として、以下の経費は補助対象にならないことが明記されています。

補助対象経費にならない経費
  • 事務所等に係る家賃、保証金、敷金、仲介手数料、光熱水費
  • フランチャイズ加盟料
  • 電話代、インターネット利用料金等の通信費(クラウドサービス利用費に含まれる付帯経費は除く)
  • 商品券等の金券
  • 販売する商品の原材料費、文房具などの事務用品等の消耗品代、雑誌購読料、新聞代、団体等の会費
  • 飲食、娯楽、接待等の費用
  • 不動産の購入費、株式の購入費、自動車等車両(事業所内や作業所内のみで走行し、自動車登録番号がなく、公道を自走することができないものを除く)の購入費・修理費・車検費用
  • 税務申告、決算書作成等のために税理士、公認会計士等に支払う費用及び訴訟等のための弁護士費用
  • 収入印紙
  • 振込等手数料(代引手数料を含む)及び両替手数料
  • 公租公課(消費税及び地方消費税額(以下「消費税等」という)等)
  • 各種保険料
  • 借入金などの支払利息及び遅延損害金
  • 事業計画書・申請書・報告書等の事務局に提出する書類作成・提出に係る費用
  • 汎用性があり、目的外使用になり得るもの(例えば、事務用のパソコン、プリンタ、文書作成ソフトウェア、タブレット端末、スマートフォン及びデジタル複合機、家具等)の購入費
  • 中古市場において広く流通していない中古機械設備など、その価格設定の適正性が明確でない中古品の購入費(3者以上の中古品流通事業者から型式や年式が記載された相見積もりを取得している場合等を除く)
  • 事業に係る自社の人件費、旅費
  • 再生エネルギーの発電を行うための発電設備及び当該設備と一体不可分の附属設備(太陽光発電を行うためのソーラーパネルなど)
  • 上記のほか、公的な資金の用途として社会通念上、不適切と認められる経費

その他の補助対象とならない経費

また、この一覧の他にも、以下の経費は補助対象とはなりません。

補助対象とならない(そのおそれがある)経費
  • 「事業拡大につながる事業資産(有形・無形)への相応の規模の投資」に該当しないもの。
  • 「補助事業の対象として(他の事業と)明確に区分できる経費」に該当しないもの。
  • 「交付決定を受けた日付以降に契約(発注)を行い、補助事業実施期間内に支払いを完了した経費」に該当しないもの(ただし、事前着手の承認を受けた場合を除く)。
  • 補助事業実施期間内に補助事業のために支払いを行ったことを確認できないもの。
  • 支払いが銀行振込でないもの(小切手、手形、ファクタリング等、支払いの実績を確認できないもの)
  • 特段の理由なく、また理由書を整備せずに相見積もりを取得しなかったもの。
  • 相見積もりの結果、特段の理由なく、また理由書を整備せずに、最低価格を提示した事業者を選定しなかったもの。
  • 市場価格とかい離しているもの。
  • 事業計画に対して過度に見込まれているもの。
  • 価格の妥当性について十分な根拠が示されないもの。
  • 本事業の目的や事業計画に対して不適当と考えられるもの。

個々の補助対象経費特有の補助対象とならない経費

個々の補助家対象経費の中には、特有の事情によって、補助対象とならない場合もあります。具体的には、以下のとおりです。

補助対象とならない(そのおそれがある)経費
建物費
  1. 専ら補助事業のために使用される、または補助事業実施のために必要となるものでない建物に関する経費
  2. 建物の単なる購入や賃貸の場合における経費
  3. 入札・相見積もりがない経費
  4. 建物費単独で申請された事業計画における経費
機械装置・システム構築費
  1. 専ら補助事業のために使用されるものでない(他の事業と共用する)機械装置・システムの構築費に関する経費
  2. 3者以上の中古品流通事業者から型式や年式が記載された相見積もりを取得していない中古の機械装置の取得に関する経費
技術導入費 知的財産権を所有する他者から取得(実施権の取得を含む)する場合において書面による契約の締結がない経費
専門家経費
  1. 以下の内容に準じていないにもかかわらず、依頼内容に応じた価格の妥当性を証明する複数の見積書を取得していない経費
    • 大学教授、弁護士、弁理士、公認会計士、医師等:1日5万円以下(税別)
    • 准教授、技術士、中小企業診断士、ITコーディネータ等:1日4万円以下(税別)
  2. 応募申請時の認定経営革新等支援機関等に対する経費や事業計画の作成を支援した外部支援者に対する経費
運搬費 該当なし。
クラウドサービス利用費
  1. 専ら補助事業のために利用するものでない(他の事業と共用する)クラウドサービスの利用に関する経費
  2. サーバー購入費・サーバー自体のレンタル費等に関する経費
  3. サーバーの領域を借りる費用であって、見積書、契約書等で確認できない経費
  4. クラウドサービス利用に付帯する経費(例:ルータ使用料・プロバイダ契約料・通信料等)であって、補助事業に必要な最低限の範囲を越えたもの
  5. パソコン・タブレット端末・スマートフォンなどの本体費用
外注費
  1. 外注先が機械装置等の設備やシステム等を購入する費用
  2. 外注先との書面による契約の締結がない経費
  3. 外部に販売するための量産品の加工を外注する費用
知的財産権等関連経費
  1. 補助事業の成果に係る発明等ではないものに関する経費
  2. 補助事業実施期間内に出願手続きを完了していない場合における経費
  3. 日本の特許庁に納付する手数料等(出願料、審査請求料、特許料等)
  4. 拒絶査定に対する審判請求又は訴訟を行う場合に要する経費
広告宣伝・販売促進費
  1. 補助事業以外の自社の製品・サービス等の広告や会社全体のPR広告に関する経費
  2. 補助事業期間内に使用・掲載されないる広告(パンフレット、動画、写真等)の作成に関する経費
  3. 補助事業期間内に開催されない展示会の開催に関する経費
研修費
  1. 補助事業の遂行に必要がない教育訓練や講座受講等に関する経費
  2. 事業計画書中に1.研修名、2.研修実施主体、3.研修内容、4.研修受講費、5.研修受講者の5点が明記されていない場合における経費
  3. 不適切な訓練や講座に関する経費
  4. 研修受講以外の経費(入学金、交通費、滞在費等)
  5. 教育訓練給付制度など、本事業以外の国や自治体等からの教育訓練に係る補助・給付を重複して利用している場合における経費
海外旅費
卒業枠グローバルV字回復枠のみ)
  1. 国内旅費
  2. 本事業と関係が認められない海外旅費
  3. 交付申請時に、海外渡航の計画を予め提出していない場合における経費
  4. 専門家含め2名を超える場合における経費